ボールパイソンの皮膚糸状菌症

皮膚が一部硬くなっているとの主訴で若いボールパイソンが来院しました。

幸い元気や食欲はあるようです。
首の部分の皮膚が一部硬くなっています。

手術前のボールパイソン

そっと硬くなっている部分を剥がすと、硬い部分の下にただれた部分が見えます。
少し出血もしているようです。

手術前のボールパイソン

硬くなった部分の皮膚を採取し顕微鏡でよく観察すると、わかりにくいですが細い糸のような構造物が見えます

これは糸状菌(いわゆるカビの一種)の菌糸です。
糸状菌が感染した組織を丁寧に取り除いて消毒をしました。

抗真菌薬の内服と外用剤で治療したところ皮膚のただれた部分は治ってきました。

治療開始後約1ヶ月です。
脱皮もして傷も小さくなってきました。
これから脱皮を繰り返していけば目立たなってくると思います。

爬虫類もいろいろな皮膚の病気になります。
検査で原因がわかれば早期に適切な治療を行い治すことができます。